昨今、メディアを賑わせている中国の不動産デベロッパー「中国恒大集団」の経営危機。
日本では一部、リーマンショックのような金融危機が再来するのではないかと危惧されています。リーマンショック当時は日本の不動産価格も大幅に下落したため、これから不動産売却を考えている方にとっては決して無縁ではない話でしょう。
中国恒大集団は、中国の大手不動産デベロッパー企業。「デベロッパー」というのは、マンションの用地仕入れから建設まで手掛ける企業です。積極的に事業展開していた中国大手の企業ですが、現在、資金繰りが悪化しているといいます。
恒大集団は規模が大きいだけに、過剰債務の金額も莫大。今年3月末時点の有利子負債は、日本円に換算して11兆円を越えるといわれています。今年9月20日が期限となっている銀行融資の利払いができない見通しとなったことで、ここまで世界的に騒がれる事態となっているのです。
日本と同様に、新型コロナウイルス感染症による景気対策として、中国でも大規模な金融緩和政策を実施していました。金融緩和政策によって住宅ローン金利は下がりますので、不動産の流通が活性化するということです。これは日本でも同じであり、日本では現在も大規模な金融緩和政策がとられています。
ところが中国では、不動産市場のバブルを懸念し、銀行の総融資残高に占める不動産融資の割合に上限を設けたのです。つまり、不動産を買いたい人、そして不動産を売りたい人にとって大きな逆風となる政策に乗り出したわけです。
これにより、不動産市場の活性化を見込んで急拡大していた恒大集団は、一気に経営危機にまで追い込まれてしまったということです。企業の規模が規模だけに、中国の金融市場、さらには世界の金融市場にまで影響を与えるのではないかと危惧されています。
リーマンショックの発端となった米国リーマンブラザーズは、日本でいうところの証券会社のような機関です。
中国恒大集団はマンションデベロッパーなので金融機関ではありませんが、両社ともに共通するのは世界的に影響力がある大企業だということ。
当時(2008年)は、リーマンブラザーズの経営破綻が日本の不動産価格を大幅に下落させるきっかけとなりました。
“中国恒大集団ショック”がリーマンショックのように、日本の不動産市場に影響するか否かは定かではありません。
しかし、隣国で経済危機が起きる可能性があること。そして日本の不動産所有者にも無縁な話ではないことを認識し、続報も注視してみてください。
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